2019年7月、夫と二人で北イタリアのトリエステTriesteに1泊二日で週末旅行に行ってきました。イタリアではマイナーな観光地(というか普通の町)トリエステ。観光というより買物プラスおいしいものを食べに気分転換の位置づけで、期待値が低かった分、思いのほか、楽しめました。
冷夏続きでしたが、訪れた週末は最高気温30度と快晴。日中は暑かったので、1泊して夕方から夜にかけて散策したのが、大正解!夜景が本当に美しかったので、ぜひ、一泊するのがおすすめです!
トリエステのよかったところ
観光地化があまり進んでおらず、ほどよく普通の港町なイタリアのトリエステ。海辺の週末を気軽に過ごすのにオススメです。
治安がいい
国内に世界を代表する観光地がいくつもあるイタリア。スリなどはそちらに行っていて、ごくフツーの町トリエステには無縁のようす。物乞いもほとんどおらず、夜でも安心して楽しむことができました。
物価が手頃
これまでヴェネチア、ローマ、フィレンツェ、ナポリなど、観光地にしか行ったことがなかったイタリア。物価が高いという印象がありましたが、イタリアのフツーの町トリエステでは、場所にもよると思いますが、結構フツーの値段でレストランやカフェ、観光施設を楽しむことができました。
例えば、夜がうっとりするほど美しかったイタリア統一広場に面したお洒落なバー、ハリーズHarry's。夕食後の散策後ふらりとドリンクを飲みにテラス席を利用したのですが、ジントニック12ユーロ、冷たいエスプレッソにアイスクリームを入れたドリンクは、4ユーロ。スタッフもフレンドリーで、超美しい一等地の借景を楽しめて、この料金は、お得感満載でした。
こじんまりしていて適当な大きさ
トリエステ鉄道駅やバスターミナルからウォーターフロントの中心部までは、徒歩約15分。観光みどころやショッピング、レストランやカフェなどが集まっているので、どこへ行くにも約20分以内のゆったりとした徒歩圏内で行くことができます(近郊のミラマーレ城や鍾乳洞を除く)。
地図には、今回実際に行った場所のみ掲載しています。
土日でもデパートが開いていて買物ができる
イタリアをはじめヨーロッパの町では、土曜日午後から日曜日にかけてショップが閉まっているイメージ。ところが、最近では普通になってきているのかもしれませんが、個人商店やブランドショップなども、土曜日は夕方まで営業、日曜日でもデパートや一部ショップが午後13時頃までや終日開いていて、便利だと感じました。
レストランやカフェ、スイーツショップ、イタリア食材店がたくさんあって楽しい
イタリアというとおいしい食べ物が旅行の楽しみ。観光地ではなく普通の町のイメージなトリエステですが、中心部を少し歩くとあちこちにレストランやカフェ、スイーツショップがたくさんあって、胃袋がひとつしかないのが恨めしいほど。
チーズやパスタ、パスタソースなど、おしゃれで素敵なイタリア食材がところせましとならんでいる小さなショップもいくつかあり、気分は盛り上がります。
食のデパートEatalyが超絶楽しい!
ウォーターフロントのイータリーEataly、食道楽の夫が悶絶しそうなほど魅力的なイタリア食材が満載なだけでなく
港が目前に広がる開放的なレストランや、気軽に食べられるフードコートが数か所あって、すごく楽しかったです!
調べてみたところ、東京にも2店舗あるんですね!アメリカやロシア、ドイツ、スウェーデンなど、世界的に展開しているチェーン店で、イタリア各地にもあるようです。
ヨーロッパ最大と言われる「イタリア統一広場」が美しい!
海辺に広々と広がる美しいイタリア統一広場。世界でもっとも美しい広場のひとつと言われるブリュッセルのグランプラスをふと思い起こさせます。夫は、グランプラスのほうが好みだと言っていましたが、私は、清潔感があり、広々としたこのイタリア統一広場のほうが好きかも。昼間もすてきですが、夜景が断然!美しかったです!
トリエステのイマイチだったところ
ショッピングのチョイスが限られている(かも)
実は、今回トリエステに行ったのは、ショッピング。居住しているヨーロッパの田舎町では販売していない某有名ブランドのノンアイロンのシャツを友人が超絶オススメしていたので、それがおめあてだったのですが、事前にブランドサイトを調べて行ったにもかかわらず、トリエステの有名デパートCoinでは販売停止となっていて、大ショック。
気を取り直して、おしゃれで着道楽な義母オススメのトリエステのショッピングストリート、コルゾ・イタリアCorso Italiaをうろうろしましたが、思いのほか短く、あっという間に終わってしまいました(私はファッションに疎いだけのような気もしますが)。
しかも中心部だったこともあってか、世界中どの町に行っても同じ見慣れたブランドのショップばかりで、イタリアファッションがおめあてだった私は、ちょっとがっかり。住んでいる町にもあるなー、と思いながら、せっかくなので、イタリアのブランドMax Maraとintimissimiでお買い物。
Max Maraでは、自分でざっと店内を見た感じではほしいものは見当たらなかったのですが、店員さんに希望を伝えると、自分では見つけられなかった商品でサイズがあうものを倉庫から持ってきてくれ、いくつも試着でき、大満足のショッピングができました(接客にいたく感心した夫が研修トレーニングについてヒアリングしてたほど)。
Coin(デパート)の店員さんは不親切、知識不足
一方、有名ブランドがそろっているデパートCoinは、土曜日の日中だったのに、ガランとした雰囲気。暇そうにしている店員さんたちは、商品を探しているのに、離れて行ってしまうだけでなく(英語が苦手?)、対応してくれた若手の店員さんは、商品情報がほとんどなく、日本なら素人のアルバイトのほうがレベル高いでしょと思う程度で、かなりがっかりでした。
バスターミナルの場末感がハンパない
今回は、夫が車の運転をしたくないとのことだったので、バスでトリエステへ行きましたが、バスターミナルの場末感というかサビれ感がハンパなく、ほかが予想外によかっただけに、大変残念でした。
山の手は歩きやすい靴で!
トリエステ湾とトリエステの町並みが一望できるビューポイント、サン・ジュスト城。トリエステの中心部からは、サン・ジュスト大聖堂を経由してのんびり徒歩20分ほどで行くことができます。
ちょっときつめの坂道、のぼるときはあまり気になりませんでしたが、下りは、かなりいびつな路面に「かかとが高い靴を履いていると大変だろうなぁ」と思わせました。
ラグジュアリーなのにコスパ◎で大満足だったトリエステのホテル
今回トリエステで泊まったのは、サボイア・エクセルシオール・パレス・トリエステ。booking.comの日本語レビューでも書かれているとおり、立地、施設、客室、スタッフ、アメニティ、朝食とすべてにおいて大満足でした。
客室には、水500ミリ、コーヒーやお茶、ケトル、バスローブがそなえられ、アメニティもスリッパ、せっけん、ボディソープ、シャンプー、コンディショナー、ボディローション、コットン、綿棒、ヘアゴム、裁縫セットなど充実。シャワーキャップがなかったのは、ちょっと意外。枕カバーがすべすべでうっとり。
EU圏内はローミング料金が撤廃されたので、利用しませんでしたが、無料で利用できる通信機能つきスマホも備え付けてありました!
シービューの部屋の前にはトリエステ湾が広がります。
朝食会場もスペーシャスでゆったりした雰囲気。海側のテーブルはとても気持ちよかったです。
今回は、滞在が1泊二日と短かったので、利用しませんでしたが、夫はロビー横の読書スペースをいたく気に入り、次回はぜひ利用したいと言っていました。
トリエステの観光みどころ
土曜日12時すぎ着、日曜日17時前発、合計29時間のトリエステ滞在。ショッピングと食事、のんびりすることがおめあてだったのと、連日快晴、最高気温30度と暑かったので、観光はあまりしませんでした(ちょっと風邪気味で体調も万全ではなかったし)。
普段なら必ず最初に訪れる観光インフォメーションセンターにも行かなかったくらい(便利な場所にあって、前を数回通りかかったにもかかわらず!)
実際に足を運んだのは、サン・ジュスト大聖堂とサン・ジュスト城。運河エリアにも、ちょっと郊外にあり美しいと誉れ高いミラマーレ城にも、訪れることができる洞窟としては最大でギネスブックにも登録されているジガンテ鍾乳洞も、次回以降のお楽しみです。
町のいたるところに博物館があり、ウォーターフロントの真ん中にある水族館も、夜景はきれいだったけど、訪れる価値があるかどうかは、未知数(イタリア語がわからないとつまらないかも)。水族館は日本がレベル高いですしね。
モザイク画が美しいサン・ジュスト大聖堂
町の中心部から、ローマ劇場跡や旧城門Arco di Riccardoに寄り道しながら、石畳の急な坂道をゆっくりのぼっていくと、並木道の向こうにサン・ジュスト大聖堂が見えてきます。
建物や内装はいたってシンプルですが、ラベンダー色の中央のモザイク画は、不思議な魅力。
この両脇にもモザイク画があり、向かって右側には、トリエステの守護聖人サン・ジュストのモザイク画、左側には聖母マリアのモザイク画があります。これらは、1ユーロ入れると90秒間照明がついて、よく見ることができます(行く前に読んでおきたかったトリエステ在住の方の詳しいブログにリンクさせていただいてます)。
サン・ジュスト城に行ってから気づいたのですが、サン・ジュスト大聖堂の鐘楼には、登れるようです。
大聖堂を出て、サン・ジュスト城へ向かう広場には、銅像が。どうしても気になるのは、かもめたち。
トリエステの眺望が楽しめるサン・ジュスト城
サン・ジュスト大聖堂のすぐそばにあるのが、サン・ジュスト城。入場料は3ユーロ。
国境の町トリエステは、古代ローマ帝国→ビザンチン帝国→フランク王国→ヴェネツィア共和国→オーストリア・ハンガリー帝国→イタリアと支配が変わっただけでなく、第二次大戦後には、ユーゴスラビアが領有権を主張して、9年間ものあいだ、国連管理下におかれていたこともある複雑な歴史。
そんな複雑な歴史もあり、14世紀に見晴らしのいい丘の上に城塞が作られ、一時は、兵舎や牢獄として使用されていた時期もあったそう。
城塞自体はどうということはないのですが、トリエステ湾とトリエステの町をのぞむ風景と
古代ローマ時代のモザイク床や彫刻群(地下で涼しかった!)、そして
古武具展示などをあわせて大人一人3ユーロはお得な感じ。
イタリア旅行のおめあてと言えば食事!
イタリア観光といって、一番のお楽しみはやっぱり食事。ですが今回は、夫が愛するフランスの出版社が発行するガイドブックも古いものしか手元になく、記載レストランは、半分以上が閉店。現存していたAl Bagattoは予約でいっぱい、と前途多難。
いつもお世話になるレストランガイドアプリ、ゴ・エ・ミヨは、イタリアは取り扱っていない様子。トリエステ版ミシュラン・レストランガイドは、現地でミシュランガイドアプリを調べても連動していなかったようで、ノーマーク。事前にウェブ検索もしたのですが、ピンとくるものが見つけられなかったので、結局ぶらぶら見てまわって、予備知識なく適当に入りました(最近trip advisorもあまり参考にせず)。
夕食はLe botti Trattoria Buffetというレストラン街にあるお店。ここにした理由は、他のレストランに比べて地元の人が入っていたこと。あとから見たTrip Advisorのレビューを事前に読んでいたらきっと入らなかったでしょうが、メニューも豊富で、お値段も手ごろ、料理もサービスも悪くなかったです。
詳しくは別記事にしますね。
翌日のランチは、前夜ノーマークで入ってほれ込んだEatalyのレストラン。時間がなかったので、フォーマルな2階ではなくカジュアルな1階のほうにしました(上の海に面した写真のところ)。地元の若い女性二人は、インスタ映えしそうなドリンクとオープンサンドイッチを頼んで、30分くらいずーっと写真撮りまくっていました。
料理はふつうに美味しかったです。
今回は車ではなくバスだったので、Eatalyでは、パルメザンチーズとグラナパダーノ、パスタ用ペストソース3種、ドライトマト2種を買いました。車で行ったら、もっといろいろ買えたのに残念。
トリエステの週末旅行、若いころ何度か行ったことのある夫も、改めて見直したようで、また行きたい!と思っています。
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